令和5年度が始まりました。今年は展勝地の桜の開花が早まり、コロナ禍がようやく一段落しそうな気持ちをはやし立ててくれているようです。
当センターでは、日本の将来のあり方である地域共生社会にむけて、少しずつ地元に即した繋がりを広めていきたいと考えております。医療・介護・福祉のそれぞれの強みを生かし、支援される方と支援する方の分け隔てない「結(ゆい)の心」が築き上げられることを願うばかりです。
「結の心」とは、前北上市長の伊藤彬氏が提唱されました言葉です。ここ北上は決して恵まれた土地ではなかったことから、昔からお互いに助け合う文化が根付いていたそうです。実は、来年度から医師の働き方改革が実行されます。労働時間に上限がなされるものです。これは、地域医療を脅かしかねない一面を持っています。さらには、高齢、貧困、孤立などが重なり、解決策が目の前にないような事例が増えているようにも思えます。北上の保健事業が停滞してしまわないよう、より連携を深めることが更に大切になっています。
さて、令和5年3月、ペイシェントアクティブ びわの会の高橋みよ子代表から、20周年記念誌を当センターへ届けていただきました。「いのちの軌跡」と題された76ページにわたる紙面には、がんという病気と関わりながらお互いに支えあい、育んでこられた想いが記されています。ここ北上で活動され、様々な実績を築き上げてこられたことへの敬意は尽きることはありません。この偉大な足跡に習いまして、非力ではありますが、当センターに課せられた使命を果たしていきたいと考えております。皆様からのご助言、ご協力、時には叱咤を賜りたく、今年度も引き続きよろしくお願い申しあげ、新年度のご挨拶とさせていただきます。
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北上市在宅医療介護連携支援センター長 柴内一夫 |
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